3月30日佐藤忠良氏が亡くなった。
12月23日から3月6日まで世田谷美術館で開かれていた 「佐藤忠良展 ある造形家の足跡」を見に行って、 存在感あふれるブロンズ彫刻や生き生きとした線による素描や習作に 魅せられてきたばかりのことだった。 1912年宮城県に生まれ、北海道で育ち、20歳で上京して 東京美術学校彫刻科に入学した佐藤忠良は、 生命力みなぎる作風の具象彫刻家として知られる。 昭和19年に応召、戦後シベリアで3年抑留生活を送っている。 「群馬の人」(1952年) 「記録をつくった男の顔」(1977-78年) 決して派手ではなく美しいとは言えないかもしれないが、 日本人の顔つきや内面が鋭くとらえられていて、 目の前にその人物がいて、見つめられ話しかけられそうであった。 「ふざけっこ」(1964年) 「ボタン」(1967-69) 「帽子・夏」(1972) 娘(佐藤オリエ)や息子、孫を扱った作品には 肉親の観察眼と深い愛情と優しさが感じられる。 「娘の像」(1959-61) 私が好きだったのは「帽子」シリーズ 「帽子・夏」(1972) 「ラップ帽」(1982) 絵本で親しんできた「おおきなかぶ」や「ゆきむすめ」や「木」の原画、 美術教科書の展示も興味深く、普通の日常生活に見られる「人間の美」を追求し、 「造形の手本は自然」という佐藤忠良の芸術観に納得した。 「ずがこうさくのじかんは じょうずに えをかいたり じょうずに ものをつっくたりすることが めあてではありません。 きみのめで みたことや あたまでかんがえたことを きみのてでかいたり つくったりしなさい。 こころをこめて つくっているあいだに しぜんが どんなにすばらしいか、 どんなひとになるのがたいせつか、 ということがわかってくるでしょう。 これが めあてです」 (画像は全て佐藤忠良展のパンフレットより)
by sawa_keura
| 2011-04-19 21:50
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