人気ブログランキング | 話題のタグを見る
Top
藤田嗣治の挿絵本
渋谷の松濤美術館では、9月9日まで「藤田嗣治と愛書都市パリ展」が開かれていた。

藤田嗣治の挿絵本_a0104519_15224294.jpg

住宅街にあるこじんまりとした松濤美術館は、
興味深い企画展をするにもかかわらず、混みあうことがなく、
のんびり好きなだけ時間を過ごすことのできる美術館だ。

                   「エロスの楽しみ」  1927
藤田嗣治の挿絵本_a0104519_15391975.jpg

藤田嗣治の挿絵本_a0104519_1553124.jpg

          「日本昔噺」 1923         「芭蕉とその弟子のハイカイ」 1936
藤田嗣治の挿絵本_a0104519_154076.jpg
藤田嗣治の挿絵本_a0104519_15402496.jpg

ヨーロッパにおける挿絵本の歴史は古く、
芸術作品として高く評価され、愛書家たちの収集の対象であった。
画家たちは、本の内容に自分の解釈とイメージをふくらませて、
文章と一体化した挿絵本を生みだしていた。

藤田嗣治がパリに渡った1910年代は、
詩集や小説にシャガール、ピカソ、ボナールによる版画の挿絵をつけた
限定版の挿絵本の出版がブームになっていた。

パリ画壇で確固たる地位を築いた藤田は、挿絵本製作にも精力的に取り組み、
1920年代に30点以上を手がけた。

       「アマルと王の手紙」1922        「インドシナ詩集」 1942
藤田嗣治の挿絵本_a0104519_15513083.jpg
藤田嗣治の挿絵本_a0104519_15522282.jpg

      「イメージとのたたかい」 1941      「日本昔噺」 1923
藤田嗣治の挿絵本_a0104519_1604172.jpg
藤田嗣治の挿絵本_a0104519_1613737.jpg

         「お菊さん」 1926           「八景」 1927
藤田嗣治の挿絵本_a0104519_1622387.jpg
藤田嗣治の挿絵本_a0104519_1622291.jpg

        「葡萄酒・花・炎」1952    「パリの時代に」 1964
藤田嗣治の挿絵本_a0104519_1631623.jpg

                    「四十雀」 1963
藤田嗣治の挿絵本_a0104519_1635094.jpg

              「しがない職業と少ない稼ぎ」 1960
藤田嗣治の挿絵本_a0104519_164751.jpg

女性を表わす優美な線、的確に対象をとらえる潔い線と形、
紙や物語の内容をくみ取り自在に雰囲気を描き出す巧みさ。
油彩には見られない画家の描く喜びが感じられた展覧会だった。
by sawa_keura | 2012-09-13 16:40 | 観る
<< 佐渡・新潟旅行 (1) Dikanyama Art S... >>



2007年9月末にこちらに引っ越してきました。
→過去のブログを見る


ホームページ 



LINK 

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

LINK FREE

このブログの写真・テキストの無断使用はお断りします。

(c) 2007 sawa_keura. All rights reserved.