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百椿図
例年の2倍もの積雪に見舞われている北日本や北陸地方はもちろんのこと、
今冬は寒い日が続いていて、
梅の花の開花も遅れているとのことだ。

そこで、根津美術館に「つばき」を見に行った。
2009年、隈研吾氏設計による根津美術館新本館が開館してから
なかなか行く機会がなく、今回が初めてであったから
建物自体を見る楽しみもあった。

友人と表参道の駅で待ち合わせ、
長らく来ないうちにすっかり趣の変わった道を美術館に向かった。
凝ったデザインのビル、目をひくウィンドー飾りと綺麗な品物、
きょろきょろしてしまう。

美術館敷地に足を踏み入れると、竹の小道が心地よく気持を引き締める。

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江戸時代初め、空前の椿園芸ブームが起こり
数多くの書物や図譜が製作されたという。
「百椿図」もその一つで、2巻計約24メートルに百種類以上の園芸品種が
色鮮やかに描かれている。

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園芸椿は遺伝的に安定していなかったためか、現存しない花も多く
貴重な資料でもあるそうだ。

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バラや菊、カーネーションなどを連想させる品種や変わった形の椿が、
花瓶、篭、お膳、茶わん、盃、硯箱、文箱、扇子、楽器、
色紙、短冊、ちりとり、箒、野菜などと共に描かれている。
様々な器物を花器に見立てて椿を描くのが「百椿図」の特徴とのことで、
当時使われていた品物との取り合わせも面白い。

空きビン、食器、飾り物など何でも花器に流用してしまう私流生け花、
お墨付きを貰ったようでわが意を得たりの気分だった。

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「百椿図」に書き込まれた和歌や俳句、漢詩の様々な字体の美しさにも
一見の価値があった。

ほぼ同じ時代に、オランダで起きたチューリップブームを思い起こし、
花の新品種作りが絵画を始めとする文化に与える影響にも興味を覚えた。
江戸時代に椿の経済バブルは起きなかったのだろうか?
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by sawa_keura | 2012-02-06 17:36 | 観る
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